今週のお題「デスクまわり」
無名のデザイナーNUNOHENGEです。
私の場合、デスクに匹敵するのは裁断台でしょうか。
90㎝×150㎝のシンプルで頑丈なテーブルです。
一般的な机よりも、少し大きめですね。
ビニ板をひいているので、カッター等も直接使用出来ます。
私はこの上で、デザイン画を描き型紙を作り、裁断をしアイロンをかけます。
裁断台の隣の机には、ベテランミシンさんが鎮座しています。
元々は職業用の足踏みミシンだったのですが、モーターを付けて電動ポータブルに改良して頂きました。
一時期は元気が無かったけれど、2年前新しいモーターに替えてオーバーホールして貰ってから若返ったミシンさん。
ポータブルになったとはいえかなり重たいので、ずっとここが定位置です。
もう43年の長い付き合いになりますが、パワフルに活躍してくれています。
[ミシン]
なあ、へんげ。
ずっとここに置いてある生地はなんじゃ。
使わんのなら、片付けたらどうじゃ。
ああ、確かにそうですね。
デザインを考えているうちに、しまうのを忘れていましたね。
時々鋭い突っ込みを入れてくれるのも、ベテランミシンさんならでは。
作業場は綺麗に保っておかないと、仕事の効率が下がりますよね。
(ブログを始めた頃はかっこ付けて、作業場をアトリエと言っていました)
どう見ても、作業場って感じの場所です。
ということで、ミシンさんご指摘の生地を使っていきましょう。
暖かくなってきたので、春物をひとつ。
こんな服を制作してみました。
先日、レースの生地を衝動買いしてしまったんです。
価格が高いし具体的な予定も無かったので、取り敢えず1ⅿだけ買いました。
存在感のある生地なので部分的に使用して、アシンメトリーにしました。
バックスタイルにも、レースを散らして。
あら、なんだか影の部分が青っぽく見えますね。
レースの色落ちではありません。
本当に、写真撮影がぽんこつな私です。
胸元は釦で留めています。
レースの隙間を補強して、釦ホールにしています。
釦を外すと、こんな感じになります。
このように、生地ありきでデザインを考える場合があります。
今回レースの柄を活かす為に、アイボリーの生地を合わせようと思いました。
レースの色は濃いネイビーに濃グレーの輪郭。
肩部分には黒無地を使います。
合計4色の組み合わせなので、それぞれが喧嘩しないように色バランスを検討します。
型紙は、以前制作した羽織ものの型紙をアレンジしました。
当ブログでも紹介した、こちらの形です。
色のイメージが出来たら、在庫の中から生地を選んでいきます。
レースの生地と2種類の無地を、ボディに留め付けながら全体のバランスを見ます。
同じ黒でも、ネイビーと相性の良くないものもあります。
アイボリーも然り。
一点物の場合、実際の生地でドレーピングをしてそのまま縫い上げることがあります。
今回も、前見頃はその方法で。
黒もアイボリーも、何かを制作した時の残りの生地です。
丁度、ぎりぎり使えそうな用尺でした。
なんとか、うまくいったようです。
残り物には福がある。
残り物でも服できる。