NUNOHENGE草子

無名のドレスデザイナーNUNOHENGE 

寝る前に反省するのは、お勧めしないそうですよ。

無名のデザイナーNUNOHENGEです。

 

今更ですが私は、服(ドレス等)を制作する際に色々な洋裁用具さん達にお世話になっています。

 

ほんの一部をご紹介すると、布地を裁断する時に使う裁ちバサミやロータリーカッター。

型紙がずれないように、文鎮や待ち針、ピンクッション。

芯を接着したり、しわをのばすのに使うアイロン、アイロン台。

縫い始めると、ミシンやロックミシンの出番です。

ロックミシンは、布地の端がほつれないようにかがるミシンです。

 

アトリエでベテランミシンさんとロック野郎(ロックミシンをアトリエの皆がこう呼んでいます)が、何か話していますよ。

 

[ロック野郎]

ミシンさんは凄いっすよねえ。

あんなデニム生地を何枚も重ねた分厚い所を、楽々縫ってしまうなんて。

 

[ミシン]

なんじゃ、思いつめた顔しおって。

 

 

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[ロック野郎]

お見受けしたところ、ミシンさんは凄くベテランすよね。

それなのに、自分なんかとは比べ物にならない位パワーがあります。

 

[ミシン]

ん、なんじゃ。そんな事を考えとったのか。

 

[ロック野郎]

ミシンさんは楽々縫っていたのに、自分は分厚過ぎて歯が立たない所があって。

そんな事を考えていたら、昨日眠れなくなって。

 

[ミシン]

あほ。そもそもおまえさんとわしは、全然別の役割があるんじゃ。

人間もそうじゃろ?

色々なタイプがいるじゃろう。

それを比べるのは、ナンセンスというものじゃ。

それぞれ出来ることを担当して、お互いが補い合えばいいんじゃ。

わしら洋裁用具達は、皆で協力して一つの服を作ればいいんじゃ。

 

[ロック野郎]

そうか。そうっすよね。

 

[ミシン]

ダメな所とか苦手な事は、自分からはあまり言わんじゃろ。

 

[ロック野郎]

確かに。

だから周りと比べてしまうと、どうしても自分に自信が無くなっちゃうんすよね。

 

[ミシン]

実を言うとな。

隠していたが、わしは布端をかがる事は出来んのじゃ。

 

[ロック野郎]

あ、それは知っていましたけど。(汗)

 

[ミシン]

まあ、一人で気に病まずに気軽に話してみろや。

わしらはビールで乾杯は出来んが、ミシンオイルをちびちびやりながら話を聞くことは出来るぞ。

 

 

ベテランミシンさん、たまには良いこと言うねえ。

 

夜寝る前に反省するのは、お勧めしないそうですよ。

一日の疲れが心にも身体にも溜まっているから、悪い方にばかり考えてしまうんですって。

辛いことがあったら、美味しいものを食べてぐっすり眠るのが一番だそうです。

 

確か、ニーチェさんも言っていましたよ。