無名のデザイナーNUNOHENGEです。
小学生の頃、母と一緒にペーパーフラワーを作ったことがありました。
比較的簡単に作れるキットがあり、好きな花を選ぶ事が出来ます。
自分で何の花を選んだのかは、殆ど覚えていません。
多分、コスモスとかひまわりだったのでしょう。
でも母が選んだ花は、しっかり記憶に残っています。
「あたし、テッセンが好ぎなんだあ」
濃い紫の鋭角の花びら。
子供心に、渋い色とデザインがいかにも和風の感じだなあと思いました。
(勿論、個人の感想です)
その時本物のテッセンを、私は見たことが無かったのです。
それから何十年経ったでしょうか。
お寺の参道で売られている花に目が留まりました。
なんて美しくて存在感のある花だろうか。
その花のポップには、クレマチス(鉄線)と言う文字が。
これが、あのテッセン?
私が抱いていたテッセンの印象と全く違っていたことに驚きました。
ドレスをデザインするようになると、モチーフにクレマチスを使ってみたいと思うようになりました。
既に私の中のテッセンは、クレマチスになっていました。
(テッセンとクレマチスは区別されていているそうです)
クレマチスはデザインのモチーフとしても、既に人気の花でした。
ジュエリーや着物の柄にも、よく登場します。
花言葉は、精神の美。旅人の喜び。策略。
クールな大人の女性にぴったりの花言葉です。
クレマチスは、つる植物の女王だそうです。
クレマチスをイメージして制作したドレスがこちら。
以前制作途中のドレスを紹介しました。
斜め切り替えのオーバースカートを付けて、花とレースを配します。
スカート下部分に、レースやオーガンジーフリルなどをあしらっています。
このボディの高さが足りなくて、その部分は撮影出来ませんでした。
後日、着用写真を掲載出来ればと思います。
正面から見ると。
光の加減で、ブルーやネイビーに見え方の印象が変わるドレスです。
わかりずらいですが、花の所々に同系色ビーズを付けています。
二度と同じものは作れない、一点物ドレスです。
個性的な着こなしをお楽しみください。
ああ私、ドレスデザイナーだってことをすっかり忘れるところでした。